2016.09.03 情報
こんにちは。
パーソナルトレーニングジム REN 三軒茶屋です。
今回も、前回、前々回に引き続き「高血圧」についてのお話です!
PART3にもなると、高血圧が一体どういうものなのか、わかってきましたか?
今回は、生きる上で欠かせない「食事」に焦点を当て、高血圧の改善・予防のための食事のコツをお伝えします。
今や、日本人の40歳以上の2~3人に1人が患者であるといわれる、まさに国民病ともいえる高血圧。
食事において、高血圧になる要因の1つとして考えられることは塩分の摂り過ぎです。もともと、日本の食文化として、味噌や醤油などの発酵調味料、干物、梅干し、漬け物など塩分が高い保存食が親しまれてきました。最近では、食の欧米化により、外食やコンビニ等でもいつでも好きに食べられる時代ですが、万人受けする味に整えられた加工食品や外食の塩分量も決して少なくなく、注意が必要です。
適切な塩分摂取量として、現在、厚生労働省では男性1日8g未満、女性1日7g未満を目標に掲げていますが、これはまだ高血圧を患っていない健康な方の「食事の改善」としての目標値です。2013年の調査で、実際の食塩摂取量の平均は男性11.1g、女性9.4gと、目標量よりも多く摂取している現状があります。
ちなみに高血圧患者の「食事療法」としては、日本高血圧学会では男女とも6g未満を推奨し、WHO(世界保健機関)ではさらに厳しい5g未満を推奨しています。
①塩分のコントロール
まず、塩分摂取量を目標量に近づけましょう。(男性8g未満/日、女性7g未満/日)
食塩(塩化ナトリウム)の摂り過ぎは、血圧を高めるだけでなく、動脈硬化やガンなどの様々な疾患の原因に繋がる可能性もあるため、普段から減塩を意識することが大切です。濃い味を好む方は、薄味に慣れるのに多少時間がかかるかもしれませんが、少しずつ減塩を行うことでだんだん舌が薄味に慣れてきます。
■おすすめの減塩のコツ
・出汁の利用
市販の顆粒だしやよくある「〇〇の素」は塩分が多め。市販の商品を選ぶ際は、減塩タイプがおすすめです。
一番おすすめは、出汁を手作りすることです。時間や余裕があるときは、天然の乾燥昆布や鰹節、干しシイタケなどを使って出汁をとりましょう。
昆布や鰹節、干しシイタケにはうま味成分が豊富に含まれるため、塩分控えめでも美味しいですよ!
・調味料をつける時は、小皿を使い、片面だけに付けて二度付けしない。
・酢やレモン、柚子などの柑橘類を利用して酸味を効かせる。
・香味野菜や香辛料を使って、味に変化をつける。
・汁物は汁を少なく具沢山にする。
・味噌汁の場合は、味噌を少量取り、お椀に直接溶き入れる。
・ラーメンなどの汁は飲み干さずに、残す。
・よく噛んで、食べ過ぎないようにする。
②野菜や果物に含まれるカリウムを摂りましょう。
野菜や果物には、食塩に含まれるナトリウムを体外に排出してくれる「カリウム」が豊富に含まれます。特に味の濃いものを食べた際は、野菜もしくは果物を一緒に摂ると良いです。カリウムは水に溶けやすいミネラル。そのため、茹でるより生の方が効率よく摂取できます。(しかし、生野菜ばかりだと体が冷える原因になりよくありません。「蒸す」調理は、カリウムの損失を抑えられます。)
汁物の場合は、スープにせっかくの野菜などのカリウムが溶け込んでいるので、飲み干したいところ!スープを全部飲み干す場合は、できるだけ薄味を心がけましょう。
※腎障害患者などでカリウム制限のある方は、医師の指示に従ってください。
③多品目で偏りなく、栄養バランス重視の食事を。
高血圧に限ったことではありませんが、健康的に過ごすための食事の基本は、栄養バランスを意識した食事です。
偏食や過度な食事制限は、必要な栄養素が不足しやすく、体調を崩しかねません。また、食べ過ぎることで肥満や高血圧にもなりやすいです。
炭水化物、タンパク質、良質な脂質、ミネラル、ビタミンといった5大栄養素をバランスよくとり、標準体重を維持することが大切です。
※過度な糖質制限食は、米などの主食を抜く為におかず中心になりやすく、お腹を濃い味のおかずで満たそうとすると、塩分摂取量も当然増えるので要注意です。
④ミネラルの残った未精製の食品を取り入れる。
精製された食べ物は製造過程で、ビタミンやミネラル等をほとんど取り除かれてしまいます。ビタミンやミネラルは、血圧の調節や体の健康の維持にとっても大切です。例えば、お米を食べるなら、白米よりも玄米や雑穀米を。パンやパスタを食べるなら、小麦粉由来のものよりも全粒粉やライ麦で作ったものをおすすめします。(※パンや麺類は、製造過程で食塩を添加しているため、知らず知らずのうちに塩分を意外と摂っていることも。プラスでバターやチーズ、ソースなどを組み合わせることで塩分摂取量が増えていきます。食べ過ぎには気を付けましょう。)
また、砂糖も白砂糖ではなく、ミネラルの残るてんさい糖やきび糖がおすすめです。そして実は、塩にも精製塩と未精製の自然塩があります。自然塩は、ミネラル分が残っている分、摂り過ぎはよくないですが、身体にも優しいです。
食べ物を買う際は、食品表示を確認して、本当に身体にとって良いものなのか考えて選ぶことが大事です。
♦市販品のパッケージ裏面の栄養成分表示を見て、食塩相当量(塩分)を知ることができます。
上の写真での計算例:ナトリウム945(㎎)×2.5÷1000=2.36 食塩相当量約2.4g
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